T31-2 キリストと歩む
あなたが彼のものとして聞いている声は、あなた自身の声にほかなりません。
彼はあなたに何を求めているのでしょう。
よく耳を澄まして聞いてください。
というのは、あなたは自分自身の姿を見て、自分の望むものを請う自分の声を聞いているがゆえに、兄弟はあなたの許へと訪れるものを求めていることになるからです。
「私が兄弟に与える答こそ、私の求めている答えです。
そして、私が彼から学ぶことは私自身について学ぶことです。」
彼の手を怒りではなく愛を込めて握ってください。
というのは、あなたは彼の進歩を自分自身の進歩として数えることができるからです。
そして、あなたが自分の傍らで彼を安全にしてあげないかぎり、私たちは別々の道を歩むことになってしまいます。
どのように見えていようと、あなたの兄弟を赦してください。
そんな見せかけは自分の中の罪深さについて、あなたが自分自身に教え込んできた古いレッスンでしかありません。
兄弟が何者であるか、また、あなたが何者であるに違いないかについて、彼が思い描くすべての恐ろしいイメージからの解放と慈悲を求める彼の呼び声だけを聞き入れるがよいでしょう。
このように、旅路はあなた一人で進む道ではなく、一緒に行く道なのです。
彼は求め、あなたは受け取ります。
というのは、あなたはただ一つの目的だけを携えて来たからです。
その目的とは、あなたは自分の兄弟のことを同胞愛でもって愛していることを学ぶということです。
そして、兄弟であるがゆえに、彼の父はあなたの父と同じであるに違いないし、同様に、真実のところ、彼はあなた自身と同じものであるに違いないのです。
あなたが一人で歩いているかぎり、光が与えられることはありえないので、あなたは自分がどちらの道に進めばよいのかもわからないからです。
こうして、混乱が生じ、暗闇の中を一人きりであと戻りしたり前進したりしてよろめくにつれ、絶えることのない不信感に苛まれることでしょう。
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